近年、デジタル化が進み、あらゆる書類が電子化されるようになりました。それは資料やカタログに留まらず、重要な契約書についても電子化が進んでいます。

そんな中で注目されているのが、電子契約サービスです。スムーズな電子契約を可能にする電子契約サービスは、業務効率化やコストカットに効果的だとして、多くの企業に導入されています。

そこで今回は、この電子契約サービスについて解説し、各社からリリースされているおすすめのサービスを比較していきます。

電子契約とは

まずは、電子契約の概要について詳しくご説明します。

電子上での契約を実現する「電子契約」

合意の旨とその内容を証拠として示す「契約」という行為は、従来、紙の契約書に記名・捺印する形で行われてきました。これを電子化したものが、電子契約です。

電子契約では、電子データに電子署名を行う形で、契約が成立します。ペーパーレスで契約が交わせる点で多くのメリットがあることから、電子契約は内閣府からも推進されています。

安全性を確保する「電子署名」と「タイムスタンプ」

電子データによる契約書には、紙の契約書に比べ改ざんしやすいというデメリットがあります。このデメリットを受け、紙の契約書と同じ法的効果を維持するために行われているのが、「電子署名」と「タイムスタンプ」です。

電子署名とタイムスタンプは、「誰が」「何に」「いつ」合意したか証明するのに有効です。電子署名は捺印の代わり、タイムスタンプは消印の代わりと考えれば、わかりやすいでしょう。

電子署名は「立会人型」と「当事者型」の2タイプ

電子契約に用いる電子署名は、「立会人型」と「当事者型」の2タイプに分かれます。

◆立会人型
契約システムから送られるメールを受信することで、本人確認を行うタイプ。利便性が高く、相手先への負担も少ない

◆当事者型
電子認証局が厳格な本人確認のもと電子証明書を発行し、本人性を担保するタイプ。信用性が高く、紙の契約書であれば実印を使用するようなケースに向いている。

電子契約では、契約内容に応じ、この2タイプが使い分けされています。

電子契約サービスの主な機能

電子契約サービスの機能は、サービスによって異なります。ここでは、多くの電子契約サービスに搭載されている主要機能を一覧でご紹介しましょう。

・契約書の送受信
・電子署名
・電子証明書の発行
・タイムスタンプ
・承認権限の付与、アクセス制限
・ワークフロー管理
・アラート
・書類管理・検索
・契約書作成、テンプレート
・アドレス帳
・セキュリティ機能

電子契約サービスの導入を検討する際には、必要な機能の有無とその使い方について、事前に確認しておくようにしてください。

電子契約サービスの導入メリット

電子契約サービスは、導入することで企業に大きなメリットをもたらします。電子契約サービスの主なメリットを3つ見ていきましょう。

業務効率化

紙の契約書をやり取りする場合、契約書を印刷して製本し、相手先に届けなくてはなりません。自社で届けるにしても、郵送するにしても、相手が契約書を受け取るまでには時間と労力がかかります。
また、署名・捺印した契約書を送り返してもらう手間も生じ、郵送であれば早くても契約書のやり取りが完了するまでに2,3日は要するでしょう。

このように、紙の契約書のやり取りは非効率的で、業務を圧迫します。
しかし、電子契約サービスによる電子契約であれば、印刷や製本、郵送の手間は不要。すぐに相手に届き、相手もすぐに送り返すことができます。デバイスとインターネット環境さえあれば、社外から契約書を確認することも可能です。

電子契約サービスの主要なメリットは、利便性に優れていること。契約を紙から電子に切り替えることで、業務は効率的になります

コスト削減

電子契約は、紙の契約書で必要になった印紙税の対象にはなりません。そのため、電子契約サービスを導入することで、それまでかかっていたコストを削減することが可能です。

また、紙の書類は保管場所の管理者の確保にコストがかかりますが、電子書類なら書類は全てクラウド上に保管することが可能に。場所を取らず、検索をかければすぐに必要書類を探し出せるので、管理の手間もかかりません。
保管・管理面のコストカットにも、電子契約サービスは効果的です。

リスク回避・コンプライアンス強化

多くの電子契約サービスでは、契約のプロセスを可視化する機能が備わっています。この機能により、契約の状態が一目でわかるようになるため、
契約の締結漏れや更新漏れなどのリスクを回避することが可能になります。

また、バックアップ機能や閲覧権限の制限機能、その他のセキュリティ機能などにより、電子データの消失や漏えいなどといったリスクを低減させることもできます

電子契約サービスの選び方

電子契約サービスには多くの種類があります。サービスによって特徴は異なるため、電子契約サービス導入時には慎重に選定を行わなければなりません。
ここでは、電子契約サービスの選び方として、注目したい4つのポイントを挙げていきます。

①目的・ニーズに合った機能の有無

各電子契約サービスによって、搭載されている機能は異なります。電子契約サービスを導入し生かすには、自社の目的やニーズに合った機能を持つサービスを選ばなければなりません。
例えば、契約の承認フローもサービス上で済ませたいならワークフロー機能があるサービスが、契約書の作成も効率化したいならテンプレートや文書作成機能があるサービスがおすすめです。

まずは、電子契約サービスに対する自社話の目的とニーズを明確にしておくようにしましょう。

②セキュリティ

重要な契約文書を扱う電子契約サービスにおいて、セキュリティは非常に重要です。どのようなセキュリティ機能が備わっているか、承認権限の付与や閲覧制限は可能か、よく確認しておいてください。

③操作性

電子契約サービスは利便性の高いサービスですが、ツールとしての操作性が悪ければ業務に活用しにくく、十分に業務を効率化することができません。
電子契約サービス選定時にはなるべくトライアルプランを試し、操作性についても把握しておくのがおすすめです。

④コスト

前述の通り、電子契約サービスはコストカットに効果的です。
しかし、電子契約サービスの導入・運用自体にもコストがかかるため、各サービスの費用対効果については事前に確認しておく必要があります。
導入・運用コスト以上の効果を見込めるサービスを選定すべきでしょう。

おすすめの電子契約サービスを比較

最近では電子契約サービスの種類は増えていますが、その中でもおすすめしたいのが、「クラウドサイン」「GMOサイン」「NINJA SIGN」の3つ。それぞれの特徴を比較していきましょう。

クラウドサイン

クラウドサインは、日本の法律に特化した弁護士監修しているのが特徴。法務省・デジタル庁から、電子署名法が定める「電子署名」に該当することを初めて認められた、電子契約サービスです。

クラウドサインが行うのは、メールアドレスによる立会人型認証。プロセスが手軽で取引先にも対応してもらいやすく、導入しやすいサービスだと言えるでしょう。

セキュリティに対する要求水準が高い金融機関や官公庁が使用するなど、セキュリティも○。
また、連携可能な外部サービスが圧倒的に多く、SalesforceやLINE WORKSなどと連携させることで、さらなる業務効率化を目指せます。

◆プラン
・Light 月額11,000円〜
・Corporate 月額30,800円〜
・Enterprise 用問い合わせ
※無料プラン有
◆URL https://www.cloudsign.jp

GMOサイン

GMOサインは、導入企業数No. 1のクラウド型電子契約サービス。有名企業だけでなく、自治体にも採用されています。

GMOサインでは、文書の性質や相手に合わせた締結が可能。立会人型・当事者型の電子署名両方に対応しています。セキュリティもトップレベルで、安心・安全に電子契約を進めることが可能です。

アプリを活用すれば、スマホで契約締結業務を完了させることもでき、アフターサポートも万全。
月額9,680円と低コストなのも魅力です。

◆プラン
月額9,680円〜
※お試しフリープラン有
◆URL https://www.gmosign.com

NINJA SIGN

NINJA SIGNは、会計サービスで有名なfreeeによる電子契約サービスです。

電子締結機能をベースに、テンプレート登録可能な契約書作成機能やリモートに役立つワークフロー機能、電子書類保管機能を搭載。使いやすさで評価されています。
検討・導入・運用に至るまで、手厚いサポートを受けられるのもポイント。アクセス制御やデータ暗号化など、セキュリティにも力を入れています。

ライトプランなら月額5,478円で利用できるので、スモールスタートにもおすすめです。

◆プラン
・Lightプラン 月額5,478円(アカウント数1)
・Light Plusプラン 月額21,780円(アカウント数1〜6)
・Pro/Pro Plusプラン 月額55,000円〜(アカウント数1〜20)
※無料プラン有
◆URL https://www.ninja-sign.com

まとめ

慢性的な人手不足やコンプライアンス向上が課題となる企業にとって、電子契約サービスは課題解決に効果的な手段です。電子契約サービスを用いて電子契約を推進すれば、契約の付随業務による負担は減り、リソースをコア業務に集中させることが可能になります。また、リスクを回避し、コンプライアンスを向上させることも可能でしょう。

今後、紙の契約書での契約は減り、電子契約が主流になっていくと考えられます。効率的で安全な契約業務を目指すためにも、電子契約サービスの導入をご検討ください。